普通大学から看護学校へ進学した生徒

看護師になりたいというきっかけは人それぞれ異なります

看護系の学部以外を卒業した人のなかにも、何かしらのきっかけで看護師を目指す人もいます。
人の人生は分からないもの。学生時代・社会人のときに経験した出来事が将来を大きく変えるかもしれません。
私が働く看護学校でも一般大学を卒業後、看護師の夢を叶えるべく、看護学校で勉強している生徒がいます。

新潟の大学に通うため学生寮で過ごしていました

1人の生徒は新潟の大学で勉強を学んでいました。実家から通うには距離があったので、親の勧めで学生寮に住んでいたそうです。
当時、その子は一人暮らしを希望していたようですが、家賃や生活費、通いやすさを考えた結果、学生寮を選んだとのこと。
彼女が住んでいたところは一人部屋がきちんと確保されている学生寮で、セキュリティもしっかりしていて安心だとか。場所によっては1部屋を共同で使用するタイプもあるので、彼女にとって過ごしやすかったかもしれません。

最近では新潟の大学周辺に学生寮や学生マンションが多く建てられているようなので、これから通う人にとってはとてもいいのではないでしょうか。

大学から学生寮へ帰宅するときの出来事

この環境に最初は少し窮屈さを感じていたそうですが、住んでいる学生と学校のことやプライベートの話をするようになり、次第に楽しくなったとのこと。
そんな矢先、彼女の転機ともいえる出来事が。
帰宅中に歩道を歩いていたところ、高齢者が運転する車が後方からガードレールを超えてぶつかりました。
車の直撃は免れたものの、事故の衝撃で彼女は足にヒビが入る大ケガを負うことに…。

看護師さんとの出会いが彼女の人生を大きく変えました

その後すぐに救急車で運ばれ、病院で医師が適切な処置を施してくれたそうです。
ですが事故のショックはすぐに消えません。処置が行われた後も体の震えが止まらなかったそうです。
そんなとき、傍についていてくれたのが一人の看護師さん。看護師さんは優しい声で「大丈夫ですよ」とずっと声かけをし、手を握ってくれていたそうです。

親がすぐに来られる距離ではないぶん、独りではとても心細いもの。彼女にとって看護師さんの存在はどんなに心強かったでしょう。
大事を取って2日間ほど入院した際も、多くの看護師さんが優しく接してくれたそうです。

彼女がそのときの話をしてくれたとき「医師が適切な治療を施してくれたのは本当に有り難いです。でも、看護師さんの存在がなければすごく心細かったと思います」という言葉が返ってきました。
また、「このようなケガは初めてだったぶん、看護師さんの優しさが身に染みたのかもしれません」とも話してくれました。

ケガが治った後も看護師さんの対応が忘れられず、進路を考える時期になった頃「私もあのときの看護師さんと同じように、ケガや病気を抱えている人の不安を取り除く仕事がしたい」と思ったそうです。
親に看護師になりたい旨を相談し、新潟の大学は卒業したうえで、無事看護学校に合格。
一人前の看護師になるために、日々頑張っています。