校内実習で採血を行いました

実習制度の重要性がよく分かる

看護学校の中では、かなりの割合を実習で占めます。
もちろん、基礎的な知識を身につけるための座学は必要不可欠で、第一の地位を占めますが、実習がないとその知識を活かすことができませんので、座学と実習のバランスがとても大事だと思います。

このことは実際に実習で経験を積んでいく看護生たちを見ていると分かりますね。
この間も、採決の校内実習を行いましたが、ある程度上手に行えるようになるまで、相当苦労していました。

まず、注射の針を人に刺すという恐怖心があるのでしょう、実際に針を刺すまでためらってしまい、しばらく動けない生徒もたくさんいます。
やはり、経験を積んでこそ、自信を付けることができますし、冷静な気持ちで実務を行えるようになるので、実習という形で経験を積むのは大事だと改めて感じます。

口だけでは伝わらない技術の体験

経験ある看護師ならなんなく行う採血ですが、これが意外と難しいのです。
まず、駆血帯というバンドを腕にして、血管を探しやすくするのですが、これを締めるときの圧力によっては、患者さんが痛がったり血管が見えなかったりします。

こればっかりは、どの程度のきつさで締めれば良いかは、身をもって体験するしかありません。
何回も失敗しながら、一番良い具合を生徒自身が会得していくようになります。
注射針を刺す前の段階からこれですから、実習のありがたみがよく分かるでしょう。

そして、血管を視覚と指の感覚で探していくのですが、これがまた初めての人には難しいようです。
触ってちょっと筋になっているところが血管だと説明するのですが、すぐに認識できる生徒と、なかなか探せない生徒とがいます。

そして、その見つけ出した血管に針を刺すのですが、ちょうど良い位置に刺さないと血管内に液体を送り込めません。
その深さや角度の説明も、口と図を使って一応説明するのですが、一回で成功させられる生徒はかなり少ないですね。

患者さんの痛みが分かる機会となる

このように、採血などはいくら口で言っても、実際に体験しないとコツがつかめないので、実習の大切さがよく分かります。
そして、実習の良いところは、患者さんの痛みをイメージしやすくなることです。

駆血帯を締めるにしても注射針をちょうど良い角度と深さで刺すにしても、うまくいかないと患者さん役の人は結構な痛みを感じます。
最初はうまくいかなくてしょうがないのですが、自分の技術と経験の足りなさで、患者さんに痛みを与えるということを実感できる機会となります。

こうした患者さんへの気遣いや、自分のスキルを上げていかないといけないというモチベーションを高めるにも、実習は良いチャンスですね。
うまくいっても失敗しても、何かしら学べるところがあるんですね。