肌の合わない患者さんとはどう付き合う?

人間関係をどのように培うかも重要

看護師として現場で活躍する前に、看護学校で学ばなくてはならないことはたくさんあります。
医療や看護に関する知識や技術はもちろんのこと、患者さんにどのように対応するのか、どのような付き合い方をするのかということも重要な要素です。

そのため、授業の中でも、繰り返し患者さんへの接し方について教えています。
そうしたこともあってか、生徒からの相談事の中に、患者さんへの対応の仕方についてという内容も多く見られます。
特に、肌の合わない患者さんとはどのように付き合ったら良いかという質問が多いですね。

できるだけ親身になって患者さんのために看護を行いたいと思っても、中には気むずかしい方がいるのも事実ですので、こうしたことを事前に考えておくのは大事ですね。
病院の仕事においては、患者さんとの人間関係をどのように培うかも重要ですので、少しでも看護学校にいる間にその大事さと、どのようにしたらよいかを学んでくれたらうれしいですね。

いろいろなタイプの人と接する機会が少ない生徒が多い

気性が難しい患者さんにどのように接したら良いかという相談だけでなく、最近では高齢者の方にどのように接したら良いかという質問も多くなってきました。
そういう生徒の話を聞いてみると、祖父母と一緒に生活したことがなく、会うのも年に数回程度というケースが多いようです。
やはり、核家族化が進んでいる影響か、高齢者との触れ合いが少なくなっているのです。

また、あまり叱られたり、はっきりと悪いところや改善すべきところを指摘されてきたことが少ないのか、小さなことでしょげてしまう生徒も多くなってきている感じがします。
実際の看護の現場では、ちょっとしたことから患者さんのお叱りをいただくこともありますので、ある程度打たれ強い人間に育たないと、気落ちすることが多くなってしまいます。

いろいろなタイプの人に接する機会がないと、実際の仕事の場面で苦労することも出てくると思いますので、こうした相談を受けるときには、現実的な見方ができるようにアドバイスを与えています。

起こりうるケースをあらかじめ伝えておく

看護師として病院で勤務するようになると、最初の一年目は患者さんとの関係で苦労する人も多いようです。
ちょっとしたことでクレームを出され、怒ったり落ち込んでしまったりする生徒の話をよく聞きます。
それで、人間関係についての相談に来た生徒には、起こりうるいろいろなケースを例を挙げて説明して、あらかじめ患者さんからのクレームやお叱りを想定しておくべきことを伝えます。
あまり、過度の恐れを持たれては困りますが、ある程度こうした事態を予想しておくことは、気持ちを整えておくのに役立つと思うからです。