看護師の待遇は?

最近は現実的な相談事も多い

看護学生は、将来のことを考えていろいろな
悩みがあるようで、たくさんの相談を教師のもとに
持ってきます。以前は、どのように看護師として
成長できるかなど、将来につながるアドバイスを
求める生徒が多くいましたが、最近ではより現実的な
質問が多くなってきました。

その1つが、看護師の実際の待遇は
どのようなものか?というものです。
休日はどのくらいもらえるのか、夜勤は
週に何日くらいが普通なのか、給料は
どのくらいもらえるのかといった内容です。
やはり看護師として長く働くには、
働きやすい環境というのもとても大事ですので、
こうしたことを事前に知っておくのも大事かと思います。

そこで、いろいろな例を挙げて、できるだけ
現実的なものとして理解できるように、生徒たちに
看護師の待遇について説明しています。
もちろん、どの病院でどんな業務をするかによって
異なりますので、上下の違いがあることを
理解してもらった上で、具体的な数字を
挙げることもあります。

とくに多い質問は残業の有無ですが、こればかりは勤める病院や
診療所によって異なるので、なんとも言えません。全体的な話をすれば、
交代制の勤務スタイルであれば、決まった時間に交代が発生するため、
残業が発生することも少なくなります。ですが、始業前に勤務する
いわゆる前残業や、研修会の参加などによって、慢性的な
過重労働が発生する病院も依然として問題視されています。

とはいえ、昨今はブラック企業に厳しい目が向けられることも
多くなっているためか、労働環境の是正に取り組む病院は
増加していると感じます。多くの病院で、最新式の勤怠管理ソフトを使って勤務時間や残業時間を
厳しく管理したり、指紋認証や性脈認証式のタイムレコーダーを
導入して不正打刻を防いだり、働きやすい環境づくりに努めています。

また業界全体としては、研修や勉強会を労働時間と数える
ガイドラインを策定した取り組みが顕著な例でしょう。
 
 

最近は待遇を優先させる生徒も多くなってきた

全体的に見ると、給料などの待遇が良いところは、
仕事がきつかったり高度なスキルが求められたりするものです。
そこで、受ける待遇によって勤務先を決めるか、
自分がしたい仕事を選ぶかという、大きな悩みが生じます。
以前は、仕事がきつくても待遇があまり良くなくても、
自分がやりたい仕事を優先させる生徒が多かったような気がします。

しかし、最近は待遇面を重視する人が前より
多くなっていますね。どちらがいいかという議論はさておき、
待遇についてしっかりと考えてから仕事を始めるのはとても重要です。
したいと思って始めた看護師の仕事を、職場環境が合わないために
辞めてしまう人も中にはいますので、そうしたことを考えると、
上手に自分の希望と現実のバランスを取るのは大事と言えます。
 
 

いろいろな選択肢を出すようにしている

看護師の待遇のことを聞きにきて、その中から自分に合った
職場を選びたいという生徒の場合には、いろいろな選択肢を
示すようにしています。というのも、一口に待遇が
いいと言っても、それぞれ見方が違いますし、病院によって
待遇と業務内容のバランスが異なるからです。

待遇が良いところは、競争率が高いのですんなり
就職できるわけではありません。そのため、複数の選択肢を
持っていないと、結局就職先を見つけられることもあります。
ある程度、高いランクの待遇を提示しているところと、
それより少し劣るところなど、リスクを分散して
就職活動を行う必要があるのです。

たくさんの選択肢があれば、それだけ自分に合ったところを
見つけやすくなりますし、就職の確率も高くなりますので、
生徒にとって益になることかと思っています。