感動の卒業式

教師の私もつい涙してしまう卒業式

毎年、愛する生徒たちを送り出す卒業式の時期になると、さみしい気持ちでいっぱいになります。
そして、その気持ちは卒業式でマックスになります。

何年も一緒に毎日のように過ごしてきて、少しずつ成長を見せてくれた生徒たちが、一人の社会人として巣立っていく様子を見ると、涙なくして卒業式を送らずにはいられません。
生徒たちの中にも、今までの看護生活の楽しさや辛さなどを思い出して、涙している人も多くいます。

一緒に、さみしいものの、こうした感動の時を過ごせるのは幸せなことだと、看護学校の教師になってつくづく良かったなと毎年思います。
入学式では、緊張でガチガチになって、初々しい感じだったのに、卒業式では看護のプロとして人の役に立つ人間となっていて、大きな満足感を味わえます。

自分で人生を切り開いていく若者たちにエールを送りたい

卒業式では、看護学生たちの学校生活を、いくつかのエピソードや動画、写真などで振り返るコーナーがあります。
いろいろ思い出深いエピソードが取り上げられるので、笑いあり涙ありでとても楽しい一時となります。

まだ、いかにも若者という感じだった生徒たちが、大人になっていく様子を見ることができて、とても感動的です。
そして、校長の訓示や来賓の方のお話、生徒代表のスピーチの後に、卒業証書が授与されます。
ついに卒業式が終わると、今度は生徒という立場ではなく、一人の社会人として自分の人生を自ら切り開いていくことになります。
これからは、責任ある大人として、自分で様々な荷を負っていかなくてはなりませんから、大変なこともたくさんあります。

そんな看護学生たちに、心からエールを送ってあげたいですね。
特に、看護師という仕事は楽しいことばかりではなく、人々の苦しさをもろに受け止めなくてはならない職業ですので、心をしっかりと強く保って頑張って欲しいですね。

生徒たちから感謝されると全ての苦労が吹っ飛ぶ

看護学校の教師として、苦労することもたくさんあります。
なかなか実習でコツをつかめなくて何回も補習を行う必要があった生徒や、看護師になることに不安を覚えて落ち込んでしまった生徒、就職がなかなか決まらず精神的に不安定になってしまった生徒など、サポートする教師としてはいつも悩みが絶えません。

しかし、卒業式が終わってから、生徒たちが個人的に近づいてくれて、感謝の言葉を述べてくれたり、感謝のカードや花束をプレゼントしてくれたりすると、こうした苦労も全て吹っ飛びますね。
むしろ、こっちが生徒から元気をもらったり気付かせてもらったりすることも多いので、感謝を生徒に述べたいくらいです。
さみしい時でもある卒業式ですが、いろいろ力をもらえる瞬間でもあります。