【生徒からの相談】実習が憂鬱です…

看護実習で心が折れてしまう生徒もいる

悩みを抱える女性
看護学校では、校内での座学と実習の他に、実際に医療機関での業務を体験する実習とがあります。
ほとんどの生徒は、校内での授業では大変さを感じることもなく、楽しく勉強しているように見えます。
しかし、病院での臨床実習が始まると、心が折れてしまう生徒も出てきます。
自信を失ってしまう生徒もいますし、程度がひどくなると看護師への道を挫折してしまって、休学や退学してしまう生徒もいるほどです。

それほど、臨床実習はプレッシャーを感じるものとなります。
そのため、教師のもとに来る生徒の相談内容の中には、実習が憂鬱でたまらないので、どうししたら良いかというものが多くあります。

確かに、臨床実習は現実の医療の現場を体験するわけですから、簡単ではないですし、人の命の重みなどを実感することになるので、プレッシャーを感じるでしょう。
しかし、こうした実習を通して、看護師としての訓練を積んでいくわけですから、ぜひとも楽しんで実習期間を過ごして欲しいと思います。

指導者への正しい見方を持てるようにアドバイス

実習が憂鬱だという生徒につっこんで聞いてみると、多くの生徒は看護師としての業務が憂鬱というよりは、病院で指導に当たってくれている指導者の看護師さんのことがストレスになっているようです。
毎日忙しく働いていますし、責任もかなりのものがありますので、指導役の看護師もゆとりを持って看護学生を手取り足取り教えるというわけにいきません。
また、看護の現場の現実を知ってもらうという意味で、甘やかすような態度を取ることもしないのでしょう。

こうした指導者を、厳しい教官という目で見てしまうと、学生たちは毎日が辛くなってしまい、きつい実習となってしまうようです。
それで、生徒たちには、厳しく指導してくれるというはそれだけ真剣に教えてくれていることを意味していることや、見込みがあるのでそれだけ細かく指導しているということを話しています。

広い見方ができる機会となることを気付かせる

こうして、厳しく見える指導も、今まで見てこなかった角度から見ることで、指導者の良い面が見えるということを教えます。
社会に出て仕事をするようになると、特に医療や看護の現場では、人の心の中にあることを推察する能力が必要となります。

生徒たちには、狭い自分の見方だけでなく、より広い考え方をするようにして、物事を多角的に把握するようになって欲しいと思っていますので、こうした臨床実習は考え方を広げるためにも良い機会になっていると思います。
憂鬱に感じる生徒がいるのも事実ですが、そこから看護師という仕事をするにあたって、大切な何かを学び取って欲しいものですね。